先日、友人の相羽高徳さんの初めての個展を観てきました。
以下、「視覚の冒険―相羽高徳の空間美学」と題する外舘和子(とだて・かずこ/美術評論家)さんの紹介文です。
http://www.gandd.co.jp/colmn/colmn_bangai.html
さて、相羽さんとは私がロッテワールド東京計画を担当している時のご縁から、今でもいろいろご案内を頂くお付き合いをさせて頂いています。
もう10年近くも前ですが、私が初めて相羽さんのオフィスを訪ねた時の事を今でも良く覚えています。彼は初対面にも関わらず、それまでの膨大な作品群(レンダリング・スケッチなど)を親切・丁寧に見せてくれましたが、どれも雰囲気に満ちた「絵」になっていて、日本にもこんなアーティストがいらっしゃるのかと驚いたのを記憶しています。
大体、日本のインテリアデザイナーやパースライターのスケッチやパースはその殆どが形の説明に終始して、極めて平板で空間や立体を感じないものばかりで、空間に心と言うか魂がありません。
一方、相羽さんのレンダリングは光と陰影に満ちていて、ペン画に後から着彩しただけ(失礼)なのに、その場の雰囲気やストーリーを見事に表現しているではないですか。
私は学生時代にデッサンを沢山やった経験から、カタチは光があって認識出来るのであって、ずっとカタチを描くという事は光を描くことだと考えていました。
空間は光の彫刻であって、光の変化つまり時間変化とともに、空間の感じ方は変わるものです。
相羽さんはその事を完全に理解され、それを実際に表現されているのを見て、いやぁービックリしました。
そんな私の姿を見て、彼がニヤニヤしながら何やら取り出してきたものが「盆栽」でした。
大きさは15cm位でしたが、よく見ると、針金のようなもので造られた擬木に階段やら小さなツリーハウスがあるではありませんか。ミニチュア模型とは違う、まさにファンタジーそのものです。
相羽さん曰く「アートの盆栽」ですよ。趣味で造っているんです。
それから、10年。趣味で始められた「アートの盆栽」は、ついにその何倍もの大きさと何十倍・何百倍もの手間暇(1作品に1年半の歳月を要する)を掛けた(オテル ドゥ ミシュラン、ロックアイランドなど)、見事な作品群として一般公開されました。
個展では、盆栽のレンダリングに直接スワロフスキーのクリスタルを貼り付けたり(マクドナルドサーカスリゾートなど)、茶碗にガラスやピースを全面に貼り詰めたキラキラのデコ陶器など、平面の立体化・空間化への追及と、立体の四次元化(立体の更に向こうにある記憶や想像力、時間概念)への取り組みは留まるところを知りません。
これからも、相羽さんと楽しい仕事ができたら嬉しいですね。
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